放射線の基本!シーベルトの計算方法と人体影響一覧表


『 シーベルトの意味と放射線量について理解してみよう 』


原発事故以来、ニュースなどで


シーベルト ( Sv )


という言葉を耳にするようになりましたが、どういう意味かよくわからないという方も多いと思います。 ← 私

そこで今回は、このシーベルトの意味や放射線量の計算方法、また原発事故と距離の関係などについてまとめました。( 最終更新:2013年8月 )


シーベルトと放射線レベルってなに?


シーベルトとは、


人が放射線を浴びたときに、人体に与える影響をはかる単位


のことで、最も一般的に使われる単位として知られています。

一般的に使われ始めたのは 20 年以上前の 1989 年からで、スウェーデンの放射線学者である 「 R・M・シーベルト 」 という人の名前にちなんで付けられたようです。


原発のない自然界でも放射線はあるの?


あります。

多くの方は、放射線と聞くと 原子力発電所 や 核実験 などを思い浮かべると思いますが、実際は


  • 宇宙
  • 大地
  • 空気
  • 食物


などからも放射線は出ています。つまり、人の手が一切加わっていない無人島で生活したとしても、私たちは常に一定量の放射線を浴びてしまうということです。

では、どのくらい浴びているのかというと、土壌のタイプなどによっても異なりますが、世界平均で


年間約 2.4 ミリシーベルト


と言われています。

たとえば、放射線が出る ラジウム温泉 というものがありますが、この温泉で有名なイラン北部のラムサール地域の人々は、年間に 約 10 ミリシーベルト の量を浴びていると言われています。

でも、原発事故によって一般の人が浴びる放射線量の上限はもっと少なかったはずです。この時点で既に超えていると思うのですが、一体これはどういうことなのでしょうか?


では、次はこの点について詳しく見ていきましょう。


自然界の放射線量も合計して考えるの?


私たちは普通に生活していても、自然界に存在する放射線を浴びたり、病院でのレントゲン撮影時に放射線を浴びたりします。

そのため、どんなに気を付けて生活していても 100 % 放射線を避けて生活することはできません。そのため、これらの数字は考慮せずに計算します。

別の言い方をすると、原発事故などで放出される放射線に関しては、自然界から出ている放射線 や 医療用の放射線 とは切り離して考えるわけです。


自然界や医療以外で浴びる放射線量の限度は?


暫定数値などを見ると混乱してしまう人も多いかもしれませんが、基本的に原発事故などで一般の人が浴びる放射線量の限度は、


1 ミリシーベルト / 年


と定められています。

原発が正常に稼働しているときに出る放射線量の目標値は、年間 0.05 ミリシーベルト です。でも、実際には 年間 0.001 ミリシーベルト未満 であることが多いようです。

通常運転している場合は非常に少ないということがわかりますね。事故後の放射線量の変化を見る際は、これらの数値をひとつの基準にすると良いかもしれません。


一方、事故後の数値を見る際に注意しなければならないのは、シーベルトの値が 「 毎時 」 や 「 毎回 」 の単位で伝えられていることあるという点です。つまり、「 ○ミリシーベルト / 時 or 回 」 の値で伝えられることがあります。

2011 年に事故が起こった際は、こうした点がよくわからず混乱された方も多いと思いますが、単位が変われば数値も変わってくるので、もし 「 毎時 」 で伝えられていたら、計算をして 「 毎年 」 の値を出すようにします。

そこで、年間数値を求める計算方法を以下に記載します。


  • 年間数値 = 毎時数値 × 24 時間 × 年 365 日


これを計算しやすいようにすると下のようになります。


  • 年間数値 = 毎時数値 × 8,760 ( 約 1 万 )


となります。

たとえば、あなたが住んでいる自宅の放射線量が、毎時 0.1 マイクロシーベルトと仮定しましょう。

「 1 ミリシーベルト ( mSv ) = 1,015 マイクロシーベルト ( μSv ) 」 ですから、上記の式を参考に年間の被曝線量を計算すると、以下のようになります。


  • 0.1 μSv ÷ 1,015 = 0.0000985 mSv
  • 0.0000985 mSv × 8,760 = 0.86286 mSv


ここからわかるのは、あなたが自宅で 1 年間過ごした場合、年間被曝線量は単純計算で約 0.86 mSv になるということです。

以上を踏まえたうえで、下記の 「 放射線レベルと危険度の一覧表 」 を見てみましょう。


  • 原発(軽水炉)周辺の目標値 : 0.05 mSv 未満
  • 胸のX線集団検診 : 0.05 mSv /回
  • 胃のX線集団検診 : 0.6 mSv /回
  • 東京-ニューヨーク間往復のフライト : 0.19 mSv /1回
  • 一般公衆の放射線量の限度 : 1 mSv /年 (自然の放射線やエックス線などの医療用を除く)
  • 一人当たりの自然放射線の世界平均 : 2.4 mSv
  • ガラパリ地方(ブラジル)の自然放射線 : 10 mSv
  • 放射線作業従事者の線量最大限度 : 50 mSv (年間)
  • 一度に全身に浴びた場合、血中リンパ球が減少 : 250~500 mSv
  • 一度に全身に浴びた場合、末梢血中リンパ球減少 : 500 mSv
  • 一度に全身に浴びた場合、死に至る : 7,000~1万 mSv


年間被曝線量約 0.86 mSv というのは、一般公衆の放射線量の限度よりも低いということがわかりますね。胃のX線集団検診の値も近いですが、これは撮影を 1 回するごとに浴びる放射線量なので比較しても意味はないようです。

このように単位が変われば放射線の積算量も変わってくるので、こうした違いをきちんと理解した上で比較するようにします。


では次に、今回の原発事故と距離の関係について詳しく見てみましょう。


原発事故と距離の関係は?


まず、放射性物質と放射線の違いを理解しておく必要がありますが、これについては




でまとめましたので、こちらを参考にしてください。


ではまず最初に、まだ原発事故が起きていないと仮定しましょう。

この場合は 放射性物質 が原子炉内に閉じ込められているので、原発から数 km 以上離れていたら、放射線 による人体への影響はほとんどありません。

なぜかというと、放射線量は距離の 2 乗に反比例するからです。

簡単に説明すると、放射線発生源から 1 km の地点で 1 ミリシーベルトの線量がある場合、10 km の地点では 100 分の 1 の 0.01 ミリシーベルト となります。

つまり、原発から離れれば離れるほど放射線の影響は少なくなります。


ただし、これは 放射性物質 が原発内に閉じ込められていることが前提です。原発が事故を起こして放射性物質が原発から漏れ出て、あなたの近くに飛んできた場合は、原発からどれだけ離れていても危険度は増します。( 当然ですよね )

今回の福島第一原発の事故を例にとると、原発の圧力容器が壊れて中にある放射性物質が外に拡散しました。

この場合は、放射線というエネルギーを発し続ける放射性物質があちこちに飛んで来ているわけですから、放射性物質が存在している場所を起点に考えなければなりません。

つまり、「 原発からどれだけ離れているか 」 ではなく、「 放射性物質からどれだけ離れているか 」 と考えなければならないわけです。

よくニュースで


ホットスポット


という言葉を耳にすると思いますが、あれは原発から飛んできた放射性物質が たくさん集まっている場所という意味です。

このホットスポットは、水はけが悪いところや雨が降ったときに水が溜まりやすい場所にできやすいので、雨樋 ( あまどい ) の水が流れ落ちるところや、公園の水たまりが出来やすいところに多く見られるようです。

また、アスファルトであれば表面の放射性物質は洗い流されますが、土がむき出しになっているところは洗い流されることはないので、花壇 ・ 街路樹 ・ 庭 ・ 畑 といったところは除染をしないと、放射性物質が そこに留まって放射線を出し続けます。

一方、洗い流された放射性物質は川に集まり、川の底にたまる傾向があります。例として、東京にある 江戸川 や 荒川 の河口付近には、東京や埼玉のコンクリートやアスファルトから洗い流された放射性物質が集まって、数多くのホットスポットが存在しているようです。そして、その汚染度合いは非常に高いとのこと。もちろん、これらの川が流れ込む東京湾にも汚染は広がっているようです。( 参考:『 NHKスペシャル 知られざる放射能汚染~海からの緊急報告 』 )

実際に自分で測定して調べたわけではないので、放送された内容の真偽はわかりませんが、こうした危険性もあるという点を頭の隅に入れておくと、どういったところに気を付けて生活すればいいのかが分かってくると思います。

こうした環境がどれだけ私たちの健康に影響を与えるのかはわかりませんが、健康を失ってから後悔するのでは遅いので、今個人でできる対策をとっていくことが大切なのかもしれません。


シーベルトの意味と放射線量についてはこんな感じです。放射線や放射能については




でわかりやすくまとめましたので、こちらを参考にしてください。

専門家ではないので間違っている部分もあるかと思います。心配な方は、専門家が書かれた書籍などを参考にされることをお勧めします。

  • 内部被曝に関する書籍一覧 ・・・ 内部被曝
  • 被曝に関する書籍一覧 ・・・ 被曝


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