被曝の基本!放射線と放射能と放射性物質の違いは?


『 放射線と放射能と放射性物質の違いを理解してみよう 』
( 最終更新:2011年11月 )


放射線と放射能と放射性物質の違いとは?


わかりやすく太陽に例えてみると以下のようになります。


  • 太陽そのもの = 放射性物質
  • 太陽光線 = 放射線
  • 光を出す能力 = 放射能


これをもとに考えると、


  • 放射性物質 = 放射線を出す物質
  • 放射線 = 放出されるエネルギー ( 電磁波や粒子線 )
  • 放射能 = 放射線を出す能力


となります。


次に、太陽を懐中電灯に置き換えて考えてみましょう。

懐中電灯をずっと使い続けると、だんだん電池がなくなってきて次第に光が弱くなっていきます。これと同じように、放射線物質も放射線をずっと出し続けると放射能が弱くなっていきます。

また、懐中電灯を持っている人から遠くに離れると、懐中電灯が照らす光も弱くなります。これと同じように、放射性物質から離れると放射線も弱くなります。原発事故が起きて、「 事故の起きたところから、できるだけ離れた方がよい 」 と言われたのはこのためです。

ただし、放射性物質そのものから離れなければならないので、たとえば東京に住んでいる人の自宅の庭に放射性物質が飛んできた場合は、庭から離れたり、放射性物質そのものを取り除かなければなければなりません。除染を行なうのはこのためです。


ちなみに、放射性物質は懐中電灯の電池と同じで一定の時間が経つと放射線を出す力が半分になります。つまり、弱くなるわけです。この放射能が半分になるまでの時間のことを


半減期


といいます。

ただし、この半減期はとても長いものが多く、セシウムという放射性物質の場合は 30 年近くになります。プルトニウム 239 という物質になると 2 万 4100 年です。これらの物質が体の中に入って蓄積されると放射線をずっと出し続けるので、被曝し続けることになります。

このような物質を食べ物や水などを通して体に取り込むことで、体内から被曝することを


内部被曝


といいます。被曝した際の症状については、




でまとめましたので、こちらを参考にしてください。


放射線の電磁波や粒子線ってなに?


電磁波や粒子線を簡単に説明すると、


  • 電磁波 = エネルギーの波
  • 粒子線 = エネルギーの粒


です。大きな違いはないので、ほぼ同じものと考えて問題ないと思います。

このエネルギーは光の速さで動いて、人の体に当たると跳ね返らずに通過してしまいます。そのため、体に当たると細胞を傷つけてしまいます。このことを


被曝


といいます。

このエメルギーには いろいろな種類があって、レントゲンの際に耳にしたことがある方もいるかもしれません。以下に放射線の種類を紹介します。( 覚えなくても大丈夫です )


  • 電磁波 : 光、X線(レントゲン線)、ガンマ線(γ線) など
  • 粒子線 : アルファ線(α線)、ベータ線(β線)、電子線、陽電子線、陽子線、重イオン線、中性子線


これらの放射線は種類によって物を通り抜ける力が異なりますが、それぞれ何らかの物質で遮ることができます。

では次に、どういったもので遮ることができるのかについて見ていきましょう。


放射線は何で遮ることができるの?


放射線を防ぐ物質には以下のようなものがあります。


  • アルファ線( α線 ) ⇒ 紙
  • ベータ線( β線 ) ⇒ アルミニウムなどの薄い金属板
  • ガンマ線( γ線 ) ⇒ 鉛や厚い鉄の板
  • X線( レントゲン線 ) ⇒ 鉛や厚い鉄の板
  • 中性子線 ⇒ 水やコンクリート


放射線を扱う建物や容器は、このような素材を使って放射線が外に漏れないように工夫されています。

事故直後に建物の中に避難したのは、放射性物質を吸い込まないためという理由もありますが、コンクリートなどで放射線を少しでも防ぐためでもあるようです。


それぞれの放射線の特徴は?


放射線の特徴について代表的なものだけを取りあげて説明します。難しいと感じる方は飛ばして読んでいただいて大丈夫です。


アルファ線


高速のアルファ粒子 ( ヘリウム原子核 ) の流れです。1 個のアルファ粒子は、ヘリウムの原子核 ( 陽子 2 個と中性子 2 個 ) からできていて、プラス 2 の正電荷を持ちます。透過能力に関しては、アルファ線は貫通力が弱く紙 1 枚ぐらいで止まってしまいます。


ベータ線


核の内部より放出される電子または陽電子の流れです。速さは光に近いため、原子や原子核と衝突する回数が少ないです。物質を突き抜ける距離はアルファ線より長く、大気中で数mです。透過能力に関しては、薄い紙等は大体貫通しますが、アルミホイルなどでは止まってしまいます。


ガンマ線


粒子の流れであるアルファ線やベータ線とは異なり、一種の電磁波です。ガンマ線は電磁波の中でも最も短い波長で、物質を突き抜ける透過能力を持ちます。ガンマ線の場合は、X線よりも波長が短く、強い透過力を持ち、ある厚さのコンクリートブロックあるいは鉄の板も透過する力を持ちます。


X線


ガンマ線よりは波長が長い電磁波の一種です。しかし、可視光線等と比較すると極めて短い波長であり、ガンマ線と似た特性を持っています。透過能力はガンマ線より弱く、医療用として人体の透視検査などに広く利用されています。


中性子線


中性子の流れです。中性子の流れなので電気を帯びていないため、原子の中に自由に入り込むことができます。この理由から透過能力に関しては、前述のいずれの放射線より強くなっています。


放射線をどれくらい受けたかを知るには?


放射線をどれくらい受けたかを知るには、


線量


という単位で測ります。

放射線の強さによりどれくらい被曝したかが左右されるので、放射線を出す側で測るのではなく、受ける側で受けた量を測るのがポイントです。このどれだけ受けたかを表すのが線量ですね。

この目安として使われる単位が、


  • シーベルト
  • ベクレル
  • グレイ


といった単位です。以下に違いを簡単に紹介します。


シーベルト ( Sv )


人体への影響を評価するときに使います。吸収線量に放射線の種類などの補正を行った 実効線量 です。シーベルトについては 『 シーベルトの計算方法と人体影響一覧表 』 を参考にしてください。


ベクレル ( Bq )


放射能の強さ表します。放射能の強さは、放射性物質が 1 秒間に壊れていく数で表し、1 秒間に 1 個の原子核が崩壊する放射能の強さが 1 ベクレルです。ベクレルについては 『 放射線を防いで身を守る方法は? 』 を参考にしてください。


グレイ ( Gy )


エネルギー量で表わす物質の吸収線量です。1 Gy は物質 1 Kg 当たりに 1 ジュール ( J ) のエネルギーが吸収されることを意味します。


放射線の体への影響は?


これは日焼けするのと同じで、どれだけ放射線を受けたかによって身体への影響は違ってきます。

適度な日光浴は大きな害はありませんが、日光を浴び過ぎると火傷などのように皮膚が影響を受けてしまいます。放射線も同様に、受けた量によって身体への影響が変わってきます。

そして、放射線を受けることによって人体が受けた影響は、「 シーベルト 」 という単位で表されます。( 1 シーベルト = 1,000 ミリシーベルト )

人体にどのような影響があるのかについては、




でまとめましたのでこちらを参考にしてください。

専門家ではないので間違っている部分もあるかと思います。心配な方は、専門家が書かれた書籍などを参考にされることをお勧めします。

  • 内部被曝に関する書籍一覧 ・・・ 内部被曝
  • 被曝に関する書籍一覧 ・・・ 被曝


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